第10回融合フォーラムin東京

  学校が変わる・地域が変わる・そして私が変わる学社融合
     〜学社融合の10年の歩みと今後を探る〜

  1日目(8月19日) 15:00〜17:15

  第5分散会

  コーディネーター:戸叶俊文(群馬県)

  戸叶 俊文
   館林の市役所に勤めています。教育委員会にいて社会教育主事をしていました。公民館にいた時に融合研を知り入りました。
   この分散会では「私と学社融合」ということで皆さんの考え、取り組み、悩み、上手くいったことなどお話いただきたい。
  宮崎 稔
   いままで事例発表と質問というやり方をしてきましたが、参加者の思い、悩みを語り合うことが出来ていなかったので、このやり方にしています。
   語りつくしてください。
  増田 清子
   島根から来ました。地域子ども教室津和野教室を開いて子どもたちと遊んでいて、地域のおばさんとして関わっています。
   教育委員会に在籍していた時に、ボランティア活動・体験活動支援センターを作り、公的支援が無くなったので、
   町が委嘱している社会教育コーディネーター(教師)と一緒に、津和野小学校の生活課室で地域子ども教室を開いています。
   1階は町が運営する放課後児童クラブ。2階を小学校から借りて毎週月・木の放課後と、月2回土曜日に、体験活動を必ず一つ入れてやっています。
  宮崎 稔
   資料20ページに紹介されています。
  森松 和世
   松山市PTA連合会の事務局をしています。
   小学校校舎移転があり、担任が図書関係の先生だったので、新しい図書館への引越しの手伝いから図書ボランティアを始め、図書修理などしていましたが、
   先生から昼休みに読み聞かせをしてもらえないかという話があり、今では月に1回2時間「お話の部屋」を授業の中で行っています。
   市内にも広がってきています。
   連合会が中心になって講演会も行っています。
   PTAでないボランティアから「PTAは予算があるからいいね、私はPTAで無いから参加できない・・」と言われ、
   PTAは他の団体とは違うように見られていることを知り、P連以外でも参加できる研修会を行っていこうとしています。
   前会長から「今あなたがやっているのが学社融合なんだよ」と言われ、私にも出来ると思いました。
   愛媛は保守的だけど、図書館ボランティアというのは学校に入りやすく、たくさんの保護者が参加できたと思います。
   子どもが卒業したらPTAではなくなり、熱心に活動している方たちが埋もれてしまうので、いろんなところと連携して公民館や保健所などにも広げていきたい。
   そのためにコーディネートしていくための場所と人材を作っていきたいと思います。
  野澤 ひろこ
   大学4年で教育学を学んでいます。社会教育や生涯学習、学社融合に関心がありボランティアなど参加しています。
   高知フォーラムで刺激を受けました。
   融合こども教室の一つ、仙台市のスマイルパーク旭ヶ丘でスタッフをしていますが、あまり上手くいっていないと思うので、すごく悩んでいます。
   スタッフの中の話し合い方、連絡調整の仕方、学校との関係など。ミーティングは2ヶ月に1回。
   何か得意な人を呼んできて開催していて、スタッフ同士でどんな子供教室にして行きたいか話し合ったことは無い。
  針生 英一
   庄司さんから仙台大会のパネラーやれと言われたのがきっかけ。
   印刷会社をやっていますが、NPOなどに首を突っ込んでいて、地域づくり、人材育成を行って、暮らしやすく、活性化した「住みたいまち」にしていきたい。
   NPOが盛んで、活動は起こるのだが、それを発展させていく人材が不足している。融合研で地域で教育とかかわる大切さを知った。
   企業はリソースやネットワークを持っているので学校と企業が関われる機会を探していた。
   昨年、経済産業省からキャリア教育に応募しないかと誘いがあり、子どもたちが創造性を発揮できるプログラムを開発することとなった。
   10月の東北フォーラムではキャリヤ教育を取り上げる。子どもたちが創造性を発揮できる社会をつくるプログラムで、学校へ移植をしていく。
   4年目から仙台市も本腰を入れていく。
  宮崎 稔
   10月14日に野澤さんの仙台市黒松小学校でキャリア教育の授業研究を行う。午後からは東北フォーラム、翌日は地域こども教室の事例発表と検討会です。
   7年前の仙台フォーラムで針生さんが事例発表。
   企業活動を通して仙台のまちを良くしていくとあっさり言われてびっくりしました。
  渡部 祥代
   大阪市で社会教育主事をしています。最初は大人の学びを扱い、学ぶということは生き方を問うことであると教えられました。
   学校との出会いは「きんしゃば大阪」という子どものための博物館。
   当時は公立でなく、入館料で事業費をまかなっている施設で、イベントをやり、平日は学校対応、土日は親子連れが対象でした。
   研究会の先生に来ていただいて公園プログラムを共同開発しました。
   先生はすごく熱心でしたが、学校の壁の高さも体験しました。
   生涯学習に移り、特別教室の空き時間に地域のボランティアがプログラムを作り生涯学習をしようとしました。
   地域の人はいきいきしていて、すごいなと思う一方で、先生からは邪魔だという電話もいっぱいかかってきました。学校は忙しいのにプラスアルファをやらしてと。
   社会教育主事と教育主事が組んで行うプログラム「はぐくみネット」を進めています。
   その中で学校はこんなことを求めているということを聞けたし、地域の人の力も分かりました。
   そんなときに融合研福岡フォーラムに行きました。融合は理念の事業なので、何をするという決まりは無い。学校と地域が協議会を作り、情報誌を出す。
   先行例を教えてもらったので、こんなことも出来る、あんなことも出来ると、宣伝して皆さんとイメージを共有できました。
   この春の移動で教育委員会を出て、都道府県から市町村の仕事になった新部局の雇用勤労施策室で若者の就労支援を行うことになり、
   調査を行うとともに講座を開いたのですが、若者が集まりませんでした。
   若者に冷たい社会になっていることに危機感を持たなければならないのに、拠点も無い。どうしたらよいか悩んでいます。
  宮崎 稔
   地域子ども教室について文部科学省の2代前の山本室長が融合研に来て「融合研がやっていることこそが本来の趣旨。
   子どもの居場所というが実は大人の居場所作りなんだ」ということを強調していかれた。
   ニートの問題を含めてこれからの大人の問題を大事にしていく視点を持っていたい。
   四街道の「まじゃりんこ」にはニートも来ているので参考にしていただきたい。
  手島 勇平
   平成6年まで17年間公民館主事を務め、その後10年間教育委員長をしていました。新しい中学校を建設するときに、地域の人に考えてもらいました。
   学校は敷居が高い、地域の人の居場所が無いと思っていましたから、地域の方の玄関、居場所を造りました。
   地域の人は先生ではないですから上から話すようなことはしないので、いいクッションではないかなと思います。
   これから子どもたちを救う、あるいは伸ばすには融合しかないのではないか、もっと大胆な発想で学校をつっていかなければと思います。
   4月から新潟市の教育委員会に居ます。政令指定都市における教育ビジョンとして「学・社・民融合による学校づくり」を定めました。学校は非常に疲れています。
   8つのブロックに置かれた基幹公民館に学社融合コーディネーターを、110の小学校、60の中学校には地域教育コーディネーターを置きます。
   分かりやすくするために学社融合コーディネーターという名を使わせてもらっています。
   地域の方が入ることで斜めの関係、生活指導は地域の方が行うというふうに。
   市民立学校を作る教育ガバナンスという本を出しましたのでよろしければ参考に。
  堀越
   足立区立五反野小学校で学校理事会を設置。イギリス型の思想で、学校・地域・家庭が、共同して責任を負うという考え。
   望まれる地域像、家庭像を作ったが、PTA調査によると地域像、家庭像は不評だが、好意的に受け止める方も。
   児童像は学校の教育目標。学校と地域がどう協働していくかを先生方も考えました。
   地域の方からもアイデアを出していただき、一緒に造っていくんだなということが分かればずいぶん違うと思う。
   全国の事例を聞くことで、今、こんな事がありますよと話しても押し返されます。
   岸さんや越田さんに講演してもらって、夜一緒に飲んでもらって「やってみようかな」と意識が変わってもらえるといい。
  杉並
   鎌倉市で中学教員をしています。神奈川県で人づくりフォーラムというのがあり、その広報委員をしています。
   そのときに、学校の可能性について考えていました。
   以前、国立の付属小に居たとき文部科学省から地域というのが降りてきましたが、地域とのつながりが無く、融合などはるかかなたのことでした。
   その前に鎌倉の漁師町の中学校に居たときは、年中保護者が出入りしていて、お祭りには先生も参加していて、学校と地域が溶け合っていました。
   地域との連携のためには教員が意識改革することが必要かなと思います。
   母が学校評議委員をやっていて朝の一声運動をしていると、校長と教頭は子どもに声をかけてくれるけど、一般の先生は声をかけてくれないなどと話していますが、
   学校の先生たちは何をどうしていいか分からなくなっています。
  佐竹 正実
   生涯学習の研究指定になったころPTAの委員をしていました。
   先生たちの発表と保護者の会の両方あるということで、保護者はオペレッタをやりました。
   先生たちの発表は無くなり、体育の先生たちだけが出てきました。
   牛乳パックで吹流しを作ったときは、よく洗ってなくて匂いが出たり、いろいろ地域との行き違いなどもありました。
   地域は学校に過剰に期待しないことを学びました。三役の先生たちと一般の先生たちと意思疎通が取れていなかった、先生たちは知らなかった。
   それを踏まえてコミュニティルームが始まったので、上手く言っているのでないかなと思います。
  宮崎 稔
   研究指定が平成2〜4年にあり、3年目に秋津に行きました。佐竹さんたちは「あけぼの」という生涯学習紙を作り、全戸に配布していたんです。
   「先生の顔が見えない」ということで、先生が生涯学習についてどう思っているか、インタビュー記事を載せていました。
  佐竹 正実
   地域の人たちには生涯学習の研究指定校をしているということも分からなかったので、全戸配布しました。
  宮崎 稔
   管理職が窓口になったので、その他の先生がどんな考えをしているか分からず、先生から迷惑だなと思われることもあったのかなと。
  佐竹 正美
   1回職員会議に呼ばれて、どういうことをしているか聞かれたことがありました。
  戸叶 俊文
   子どもさんが卒業されたあと?
  佐竹 幸子
   子どもがいるときは、クラブ活動のお手伝いとか始めました。
   卒業したあとは大人たちの手芸のクラブを学校の空き教室でやっています。今は算数教室を始めました。
  宮崎 稔
   秋津の場合は卒業したあともコミュニティルームがあり、子ども教室がある。佐竹さんは、そこで手芸教室、算数教室をやっている。
  丸山 太郎
   八千代市の公立小学校の社会課教員をしています。今年度は千葉大学で長期研修しています。
   袖ヶ浦に住んでいるのですが秋津小のことは知りませんでした。
   総合的学習で地域の人に授業をしていただくことはあったのですが、
   大勢の前で話をすることに慣れていない方も居て、生徒が飽きてしまうこともあり、課題だと思います。
   実際どう関わって1時間の授業を組み立てていけばいいのか、自分でもまだ見えていません。
   小学校と中学校では発達段階が違う。勤務校は教育困難校なので、皆さんが創造する現場と実際の生徒にはギャップがあります。
   学校の壁という話がありましたが、中学校の現場は朝から夜まで忙しく、どのように時間を捻出していくかを具体に解決していかないと、壁は取り除いていけない。
   実践を通して意識改革をしていかないといけないと思う。
  宮崎 稔
   若い先生として、地域の人が入ってくるのはうっとうしいですか?
  丸山 太郎
   本音から言うとかなり忙しいので、仕事が一つ増えたという感じ。
  宮崎 稔
   先生として融合は仕掛けにくいですか?
  丸山 太郎
   管理職の方がある程度方針を示していただかないと。
  渡辺
   千葉県船橋市から来ました。堂本さんがいらっしゃる会議で、宮崎先生から「話し足りなかったでしょうからどうぞ」と飲み会に誘われ、
   飲めないけど付いていったところ、皆さんとても和やかで、その場で会員になりました。
   今、命の電話のボランティアをしています。親から虐待を受けた人は子どもを虐待する確率が高く、離婚した親の子は離婚率も高い。
   子どもは親も選べない、学校の先生も選べない。
   人を信じられない人が多い。
   「あなたと話して、少しは人を信じられるかな・・」という言葉が返ってくると、
   みなさんから私がいただいている温もりを他の人に与えられている喜び、人とのふれあいからの循環を感じます。
   支えあって生きていくことを大切にされているリーダーの方が居て、共感しているいろんな方と知り合えることに喜びを感じています。
  宮崎 稔
     渡辺さんは立体押し葉の先生。
  宮本 照嗣
   子ども環境学会という20ぐらいの学問分野の人が集まって、学者だけでなく現場でやっている人も入っている学会が出来たので、
   なんて素晴らしいと出て行ったら、岸さんと宮崎さんが居て秋津の本を売っていたので、その場で会員になりました。
   私は市民参加のまちづくりを広めていく、確立していくという分野にベースがあります。
   実際の活動としては、子どもがシナリオから考えるミュージカルとか、ミニミュンヘンを真似したミニさくらとか、
   先進的に動いている団体があり、それは市民参加のまちづくりそのものだと私は思うので、
   そういうのに参加させてもらえながら、なんでこんな面倒なことをしているのだろう?
   どこにこんなエネルギーがあるのだろう?ということを学びに、一緒に活動しています。
   融合研で居場所作りという話が出ていますが、私はまちづくりというのは、地域の中に自分の居場所を造ること、
   もう1つは、たとえばホテルだと自分で勝手に部屋を変えられないですよね。
   まちづくりは、お仕着せで住んだまちを、自分のにおい、自分の好きな暮らしに、周りの人と調和を保ちながら変えていくこと。
   自分が本来持っている可能性を外へ出していくことだと思います。
   子どものことを一生懸命やっている人で、仕事だけで死ぬんじゃないかというぐらいハードなことをやっている人が、
   音楽を作ってレコーディングして、病気が治ってしまったのです。
   人のため=自分のためになるのが自己発現。それが自然に出来る社会を創るのが、まちづくりであり、社会作りであり、文化作り。
   その流れと学社融合がまったく重なって見え、参加しています。今ひとつ気になっているのは、学社融合、地域形成の前に、家族形成が出来なくなっていること。
   その背景に、日本だけ当たり前になっている365日24時間お店が開いていることが、家族をずたずたにしていることに警鐘を鳴らし始めています。
  戸叶 俊文
   いろんな所、いろんな事例をご存知です。せっかくですから何かありましたらご相談を。
  宮崎 稔
   ミニさくらはシャッター商店街で、子どもたちが勝手に自分たちの町を作るのです。市長もいれば議会もある。銀行もあればハローワークもある。
   団子やさんの仕事がある。地域の人たちが、その団子やさんの修行をやらしてくれる。
   チンドン屋を始める子どももいる。こんなまちだったら良いね!というのが膨大な写真で紹介されています。
   こども環境学会など、いろんなところで注目されていて、それを常時出来るようにという「わいわい広場」が融合研の子どもの居場所作りの一つになっています。
  宮本 照嗣
   昨日、本場ミニミュンヘンの会場で公式に姉妹都市を結びました。
  宮崎 稔
   大人がサポートすると同時に、小学生を、卒業した中学生がサポートし、それを高校生がサポートしてという具合に世代がうまくつながっている。
  −−−−    東京体育館にある東京都生涯学習文化財団という外郭団体にいます。
   岸さんは秋津コミュニティ主催されていると言うことでずっと前から知っていて、宮崎先生には社会教育主事の個人的にやっている勉強会で話をしていただきました。
   文部科学省の佐藤さんが持ってきてくれた「みんなあつまれ」というパンフレットの学校開放の取り組み事例の地域スポーツクラブを推進する担当をしています。
   東京はクラブを推進する拠点が学校施設が中心になってきたんですが、なかなか垣根が高いので、学校の垣根を越えるヒントが得られたらということと、
   自主・自立していくということで、学校を使いながら受益者負担でやっていく、それが組織の継続ということになるんですが、
   皆さんは当たり前のようにやっているのか聞いてみたい。
   岸さんが言われていたWinWInの法則でやるには、こんなメリットがあるよと学校にプレゼンテーションをされていると思うのですが、
   それが出来る人材を育てる、それをやっていく場を作らなければならないと思うんですが、こういう工夫をしているところがあるよというフィードバックがあれば・・。
  戸叶 俊文
   参加者からお金を取っている事例ありますか?
  渡部 祥代
   大阪の事業なんですけど、学校の特別教室を使っていますが、地域の方が準備しているんですけど、
   最初の主催講座の一年だけは市が用意して教材費だけでいいんですけど、
   あとは自分たちでお金を決めて先生と講師料を決めて、地域地域で決めた受益者負担でやっています。
   きっかけを作ってしまえば、ズーッと続いていく?
  渡部 祥代
   自主講座につながらないときは、また主催講座をやってというやり方をしています。
   学校教育を支援するという分野では、今、市では保険料が出せないのでどうするか・・。
  宮崎 稔
   習志野市の場合は、秋津コミュニティの中で子どもたちに関係する活動をしていた場合には、市のボランティア保険の対象。けがをした人を証明する人がいればいい。
   実費負担ということは当然やっています。どこまでの受益者負担?
   クラブかするということが継続性を生むと考えていて、クラブを経営するすべて、たとえば会員証を作るとか、施設を借りるとか、備品まですべて。
  宮崎 稔
   佐竹さん、秋津コミュニティの場合、ピアノを使う人たちが調律費を払うんですよね?
  戸叶 俊文
   学校との関係が一番多いようですね。その辺についてお話を聞ければ。針生さんのところは、最初どんな形で学校と話をして展開しているのか教えていただければ。
  針生 英一
   学校評議委員をしていて、そこで校長に「こういうテーマがあるんですけどやってないですか」と。他の評議委員も面白いということになって。
   会社で教育委員会をクライアントにしていたので、教育委員会の中にいろいろな人脈を持っています。
   我々の考え方を良く知っている。その信頼関係を作るのに10年かかっている。
   我々の考え方もよく理解してもらっているので、我々が言ったことに関しては、彼らはノーとは絶対に言わないというのは我々の思い過ごしでしょうか?(ハハハ)
   教育委員会のいろんなことはボランティアでやっているし、教育ビジョンを作るときとか、不登校を外側から支える不登校支援ネットワークの代表もしています。
   そういう形でいろんな形で教育に関わっていますし、自分たちの思いも発信していて信頼関係が出来ています。
   そういうことをベースにして、あと学校に仕掛けていく上では現場の校長先生の理解ということが必要で、力になっていただいているのは野澤先生。
   「これは非常にいいプログラムだ」とささやいていただいている。
   あと、我々の側も政策提言力をきちんと持たないと。
   教育委員会として、仙台市全体としてどう位置づけていくのかということを、我々自身でプレゼンテーションしていけないと。
   現場の先生と議論して、そういうものがベースに無いと跳ね返されてしまう。
  宮崎 稔
   まったくその通りで、キャリア教育と一言で言っていますが、何十時間も先生の授業時間をとるわけですよ。そこまでの事をやっているのに、お願いします。
  針生 英一
   先生方が考えてることもあるので、基本のプログラムは持っていますが、アレンジ。
  宮崎 稔
   うちは夏休み、しょっちゅう花火大会。校長はグランドを貸すだけ、地域の人に消防への届けとか、教育委員会へも話しをしておいてもらう。
   行政は地域の人には世話になっている。学校に責任が及ばないようにしておくというのも。
   杉並先生、地域の壁ってそんなに高いですか?
  杉並
   学校が荒れているときに、年中非常警報が鳴ったり花火がなったりしたときは、地域の人に来てもらったりしたのですが、今は小規模な学校で地域と一体になっているので。
   内発的に何かやっていくということは無い。部活動で手一杯。
  宮本 照嗣
   千葉大の教授で、NPOが主催した総合学習の研究会で、くだらない体験学習ばかりやって、どれだけ授業が犠牲になっているかと言った教授が居た。で、?
  宮崎 稔
   ハード面であれだけの聖籠中を作ったけど、ソフト面で先生の意識はまだ変わっていないんですよね。
  手島 勇平
   地域の方の先生に対する視線が柔らかくなってきた。地域のかたがたが先生に言葉をかけてくれる。
   そういう交流があることが原点。夜遅くまで電気ついているんですよ、そういうことに「遅くまでずいぶん大変ですね」って言われて。そういうことで変わる。
  宮崎 稔
   秋津でみんな見られるわけですよ。そんな中で「学校の先生ってみんなそこそこ頑張っているんですね。」と言われて。
   教育が荒れているのは先生が頑張ってないからでないのと思われていた。
   1個でも悪いことがあるといけないと言うことで、授業参観は得意な科目しかしないとかあるんですけど、全部見せてしまう、隠すより開いてしまうほうが良かった。
  宮本 照嗣
   クラブ活動で忙しいという話が出ていたのですが、別の教授で、先生が勤務校でなく自分の地域でやればいいといった人がいる。
   先生が地域の人の立場で学社協同に参加するという面白いしくみなんですね。
  宮崎 稔
   その話なんですけどね。この間ミニさくらでじゃがバターの店を持ったんですね。
   バターと塩を置いといて。そしたら通りかかった人が「宮崎さん何やってんの?」。
   地域人ですから、宮崎さんなんですよね。
   秋津ではそれが徹底しているんです。地域行事に何回きてくれたかで先生を評価したりするけど、秋津では、「自分の地域で地域活動しなよ!」って。
   だから僕は地域で実践できたんですよね。
   木筑さんが「じゃんけんで負けてPTA会長になったんです」って書いてあったんですけど、壁が高いという前にPTAが先ずやる事があるんじゃないのって。
   自分たちがやって行ったら学校側の壁が低くなってきたよということが書かれていて。
   私たちが子ども教室をやるときに教育長のところに行ったら、その場で校長に電話をかけて「いいよね」で決まりました。
   県の体験活動支援センターのコーディネーター事例発表で話をさせてもらったのを機会に振り返ったところ、
   私たちのメンバー一人一人が素晴らしいコーディネーターだということが分かりました。
   地域の中で根強く関係を持っている12人を取りまとめているだけということが分かりました。
   教育長は、何か困ったことは無いかねという感じ、校長も学校で出来ないことをやっててくれてありがとうという感じ。
   皆がそれぞれのセクションで日々やっているからこそ、今あるなと思います。
   やろうと言う時には一ヶ月ぐらいで体制が整いましたが、立ち上げたメンバーが何十年もかかって築き上げた付き合いとか交流の力をまとめただけ。
   本当に素晴らしいと思います。
   立ち上げるとき、私と地域交流コーディネーターの人とお願いしたのですが、
   そのときに「考えて見ます」というような人は居なくて、私にやれることならしましょうという人ばかりで。
   うまく行っていないという話しがありましたが、わくわく広場について、こういうことをやろうという方式を持っていて、皆で話し合いをして決めています。
   地域の学習支援ボランティアという、登録している人が百何十人いるのですけど、大人たちを呼んできて教えてもらうプログラムと、指導員がやるプログラムを入れています。
  戸叶 俊文
   学校施設を使うことについては条例があると思います。公民館が学校を借りて始めた事業もあります。
  宮崎 稔
   学校が借りられればいいんですよね。今、庇を借りている。それが広がればいいんじゃないですか。
   校長として地域の人にお願いしたいこと。
   秋津で最初のうちは地域の人が学校に来て、廊下の先生の字が間違っていたとか、この絵はいつも同じパターンだとか、悪口を言う。
   それは校長にだけ言ってもらうことにして、先生のいい事だけ言ってもらうようにした。悪いところは校長が自分で気が付いたようなかっこして注意した。
   教員の警戒感がだんだん無くなっていった。
   さっき、杉並先生が手紙をくれておしまいと言われたけど、地域の人がどれだけ学校に手紙をくれているか。
   学校施設を貸してもらったら当然だという顔をしていませんか。教師っておだてりゃ済むことがある。
   授業参観のことなど、手紙をくれるように仕向ける。それを壁に貼っておく。それをやっているうちに、地域に貸してもいいじゃないかという風になってくる。
   秋津小では「先生来ないでいいから、自分の地域でやってよ。」といわれたという話をしたら、職員会議で拍手が起こったんですよ。
   動員かけられているんじゃないかと気になっているんですよ。
   地域の人には賞状を上げたり、子どもがこんなこと喜んでましたといい続けたんですね。
   岸さんなんかは、豚もおだてりゃ木に上るって、僕は宮崎さんにどれだけ木に登らせられたかわかんないって。
   子どもたちに「いい子だったね。」とか双方向をやっていかないと、先生の壁は意外ときついと思います。
  戸叶 俊文
   お互いの立場を理解しあうという、当たり前の話ですよね。それをやっていくと道が開けていく。
  宮崎 稔
   針生さん、さっきプレゼンするって言ったけど、最後は負けなきゃだめよ。先生に勝っちゃだめ。地域が先生をやっつけちゃうとだめなんだよね。
  針生 英一
   いかに土俵に載ってもらうかですね。