中越地震被災地の復旧支援に参加した経験と、それに基づく提案を発信する個人のホームページです。
災害対策のノウハウ蓄積が不十分と感じたため、短期経験に基づく私見に過ぎませんが
災害時の対策のあり方、ボランティア活動の進め方の参考に公開いたします
みなさんのご意見を掲示板にお寄せいただくことを期待します。
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1.11月1日 長岡市大手高校(山古志村避難所のひとつ)

2.11月2日 柏崎市から川口町へ至る状況

3.川口町ボランティアセンター

4.災害直後被災者対策の提案

5.掲示板


1.11月1日 長岡市大手高校(山古志村避難所のひとつ)

6時前に印西市出発、単独行のため休憩を多く取って走行、10時半過ぎに長岡に到着

長岡市(臨時)ボランティアセンター
長岡市の中心市街地は地震被害が少なく、避難勧告・避難指示による避難者は少ない
ライフラインが復旧しないために避難所生活をしている人が多かった
子どもの心のケアのために来た旨を申告書に書いたが、マッチングルームで30分待っても対応がないため、担当者に申し出た
千葉県社会福祉協議会、千葉市社会福祉協議会、長岡帝京大学のスタッフが運営を担っていることが判明
事情を話し、大手高校避難所に直接行って活動を申し入れるよう指示を受けた

長岡市大手高校避難所
山古志村民が7箇所に分かれて避難した避難所のうち最大の避難所
避難者の居住スペースとは区分された避難物資仕分け所の一角にこどもの空間を整備
前日に避難所の担当者が毛布を敷いて子どもスペースを開設されていた

子どもたちに呼びかけて子どもの城を作成
スペースは12畳程度
用材は支援物資の入っていたダンボール、
支援物資のうち汚れのあるシーツなど
子ども自身による紙芝居の上演、
自作「絵本」の読み聞かせが行われた


別の子ども支援団体が駐車場に乳児〜子ども向けの支援物資を直接持ち込み
荷物を広げ、避難者が直接選択した
古着等も避難者が選択して持ち帰っていた

2.11月2日 柏崎市から川口町へ至る状況

柏崎市南条  いたるところでマンホールが持ち上がっている(周囲が陥没したのだ)
       道路案内標識が傾いている

小国町    紅葉もあいまって、ともかく美しい。これぞ日本の原風景!
       国道291号はいたるところ損傷、山はいたる所で土砂崩れ

小千谷市   インター出口付近の使用していない看板に「ボランティアありがとう」
       ガソリンスタンドは閉鎖され被害状況の調査を行っていた
       通行止めが多く大渋滞、迂回する
       液状化によるマンホールの突出(1m程度)が多数見られる
       BookOffでトイレを借りる
        店の周囲が15〜20センチ陥没
        常設トイレは使用不能で仮設トイレを使用
       119号に入る手前で住宅が倒壊(1階つぶれ)
       川口町付近では国道が横断方向に10度近く傾斜

川口町    道路がいたるところ亀裂、陥没、傾斜
       このような状況下、トンネル、橋梁がとりあえず機能していることに感謝
       構造物との関係で、まち全体が5〜15センチ沈んだということを実感

3.川口町ボランティアセンター

静岡のホールアース自然学校などが協力して30日にボランティアセンターを開設したばかり
子どもの心のケアを行う「のびのび隊」の一員として小規模避難所へ赴き実情把握

まだ3日目で運営確立が急務のため、以降は活動班の運営に参加して運営サポートを行う

《活動班》
日々ボランティアが増加する中で、被災者のニーズとボランティアをマッチング
班スタッフ全員で特殊なニーズへの対応、業務の流れ、レイアウト、表示などを日々・構築改善10月30日 114名
10月31日 221名
11月 1日 157名
11月 2日 218名
11月 3日 422名
11月 4日 368名
11月 5日 444名
11月 6日 1000名以上(10時半で900名)


4.災害直後被災者対策の提案

 特別な対策を要する被災者の把握を行い、別途特定の避難施設への収容等を行う
  特別な対策を要する住民を常時把握しておく
  人工肛門装具者、透析必要者、寝たきりの高齢者等

 病院、特別養護老人施設等に関しては、早期に運営を再開する
  建物の安全が確保された場合、臨時のライフライン供給により早期使用開始する
    臨時のライフラインを受け入れる設備(バルブ、盤等)を設ける
    都市ガスの供給に関しては臨時ライフライン側の技術開発が必要

 対策主体間の連携
  通信手段に頼らず、地域ごとに連携の「場」を設け、それぞれの担当者が組織と調整する
  連携の「場」は、市町村と市町村臨時ボランティアセンターにそれぞれ設ける
    市町村の連携拠点は、市町村対策本部、国・県、国・県の機関、社協、医療等
    臨時ボランティアセンターの連携拠点は、ボランティア本部、市町村、社協、医療等

 早期に行政区域を越えた行政職員の応援体制をとる
  行政事務の増大、介護需要の増大等について、数日以内に必要な応援体制をとる
    警察、インフラ復旧等については早期組織間の応援体制が確立しつつある
    現場での被災程度の判定・集計、避難所の運営管理等は完全に応援組織に任せ、
    (ガイドとして少数の職員、または職員OBがつけばよい)
    被災市町村は確認・調整・対策に関する行政事務に集中

  災害種類・規模に応じて応援人員の標準値を策定しておき、
  それを参考に県が市町村別に必要な初期応援人員を決定

  平常から県主催で応援組織による行動を訓練する

  支援側では直ちに応援人員を集め、被災県または隣接県で訓練・待機する

  活動に必要な資・機材、マニュアル、装具、備品一式をセットしておき、持ち込む
    GPS付き写真記録装置を各行動チームの標準装備とし、
    デジタル地理情報データベースを組み合わせたシステムとする
    データはインターネットで防災対策本部、上級官庁、自衛隊等でモニター
    (個人情報漏洩防止に配慮したシステムとする)

  受け入れ側では、応援人員の受け入れ場所(活動場所、宿泊地等)の手配を行い、
  指定された場所に応援人員が入って拠点設営から開始する

 被災公務員の救済を行う
  自らが住宅を失った職員等について必要に応じて災害休職命令を出し、他市町村からの職員で代替する

 小規模な自立システムに分解する
  市町村内をおおむね大きな避難所ごとに幾つかの地域に分け、
  情報処理、物資供給、サービス実施、ボランティアの行動に関して、
  市町村全域としての統括の下で自立した運営を図る

避難所の設営
(300人以上の場合、避難後1〜2ヶ月程度まで)

 設営上配慮すべき点

  住民相互の自然な懇談が生じやすいよう配慮する
    互いに語り合うことで相互にPTSDの解消が図られる
    集団の中で対策の周知、ニーズの掘り起こしが進む
  長期化に備え、避難所の自立に配慮した機能を持てるようにする
  行政、ボランティアとの連携を保つ機能を持たせる
  平常の用途と異なるため、照度不足が著しい場合は臨時に照明(落下に注意)を設置する

 
以下のコモンスペースを確保する
 (必要に応じてテントを設営する)

  基礎的生活支持空間
    給水場
    トイレ
      大小便兼用型の場合は20人以内ごとに1箇所
      (男子大便 60人以内ごとに1箇所)
      (男子小便 30人以内ごとに1箇所)
      (女子 20人以内ごとに1箇所)
      高齢者に対応して、洋式便座を付加することが望ましい
      今後は被災地設置用の洋式トイレを開発・ストックする必要がある
    手洗器(洗面を兼ねる、便器数の半分)
    衛生確保
      トイレ、手洗は大型タンクへの給水による水洗とし、周囲への悪臭を防ぐ
      設置するトイレ、手洗は、洗浄・消毒して持ち込む
    更衣室、授乳室
    風呂場
      浴室(高齢者用に浴槽の内外にステップとてすりを設ける)
      更衣室
      休憩室
    炊事場
      外部から炊き出し支援が入る場合があるので、スペースに余裕を持たせる
    洗濯場(洗濯機、乾燥機、待合所)
    ゴミ捨て場

  避難者の居住スペース
    貴重品の保管が無防備となりやすいので、ボランティア等の立ち入りは制限する
    出入り口付近に風除け措置を施す

  医療、マッサージ、理髪等空間
    医師等の巡回 看護士の常駐
    医薬品等の常備

  ボランティア空間(自主運営拠点に隣接)
    避難所サポートボランティアの待機・宿泊場所
      自主運営組織と連携して自主運営のサポート
    地域ボランティアセンター機能
      自宅片付けが始まった場合、市町村の臨時ボランティアセンターから、
      まとまった人数の派遣を受けて個別割り振りと終了確認を行う。
    【ボランティア空間の備品】
      机、いす、活動資材・書類棚*(*は代用可)、掲示板*、パソコン、電話、FAX

  サロン空間
    喫茶、懇談
    図書棚

  子どもの空間
    学校の巡回ノート
    紙芝居、お手玉、あやとりなど高齢者と交わる工夫
    ぬいぐるみ、おもちゃ、絵本、児童書
    幼稚園・保育園による巡回サービス

  バザール空間(サロン空間と隣接が好ましい)
    下着、衣料品、衛生用品、乾電池などを常時陳列
      食品、飲料、ドリンク剤、家庭常備薬(便秘薬も)
    臨時ボランティアセンターから随時多品目を持ち込んで陳列
    避難者および避難所周辺の被災者に自由に選んで持ち帰ってもらう
    災害発生直後1週間程度は、送られた救援物資を仕分けずにそのまま陳列し、
    必要なものを被災者に選んでもらい、残りを臨時ボランティアセンターに運んで仕分けする
    不足しているもの、新規入荷品を書き出す掲示板*

  情報空間
    電話
    テレビ(サロン空間は会話による相互癒しを尊重し、別の場所に設置が望ましい)
       (注:山間部ではアンテナで受信できずCATVを使用している)
    掲示
      被災地の地図
        被災状況、避難指示区域、避難所
        浴場等サービス、コンサート等活動、医療等の対策実施場所
      行政、ボランティア等からのお知らせ
        巡回サービスのお知らせ
        避難、通行禁止等の解除見通し
      自主運営組織からのお知らせ
      避難者相互のお知らせ
    チラシ棚
      各種のお知らせを個別ニーズに対応して自由に持って行けるようにする

  自主運営拠点空間
  【自主運営拠点の機能】
    行政、ボランティアとの連絡窓口
      ニーズと対策の調整
      来訪ボランティアを確認
      (ニセ・ボランティア等の対策)
    避難所滞在者の事情把握・・・避難所来訪者への対応も
      帰宅の可能性区分別把握
        物理的(倒壊・損壊)、ライフライン、行政による自宅立ち入り禁止
      生年月日、性別
      健康状態
    避難所退去者の連絡先把握
    基礎的生活支持施設の自主運営を調整
      自主運営メンバーの交代管理(モニター)
      自主運営とボランティア等による支援の調整
    不足している物、サービスを行政、ボランティアセンターへ連絡
      窓口はボランティアセンターに一本化することが望ましい
        ボランティアセンターの方が対応の幅が広く件数が多い
        ボランティアセンターに被災者サービス調整窓口が置かれる
  【自主運営拠点の備品】
    机、いす、書類棚*、掲示板*、パソコン、電話、FAX

市町村臨時ボランティアセンター

【機能】
  全国(被災市町村の災害を免れた市民を含む)から来るボランティアの活動拠点
  関係機関との連絡調整
  支援人員・物資の流入コントロール
    必要な種類・量・時期に関する情報整理、発信、調整
      長期間の組織的支援
      炊飯支援
      介護、保育、理容、マッサージ、大工等の技能者
      大量の支援物資
      特殊な支援物資(自動車、住宅、テント、トイレなど)
    提供申し出に対応した連絡調整
      県または県レベルのボランティア組織でも上位調整組織を設置することが望ましい
  支援人員・物資のオペレーション
  支援人員のオペレーション、ケア
  被災者に対するきめ細かな情報発信

【組織・機能】
  本部
    関係機関との情報共有・連携
      把握した災害状況・避難状況に関する情報の共有
      対策(避難所の設置・統合・廃止、家屋等調査、補償・給付など)情報の把握
      医療・看護・ケア、地元医師会・施設間の連携方針調整、情報交換
    市町村臨時ボランティアセンターの運営統括
      施設・物品(テント・机・いす・パソコン・電話)・人員の配分・配置
      運営方針の蓄積・共有化
        朝・夕のミーティング開催
        重要な情報・決定事項の記録・掲示
    市町村臨時ボランティアセンターの日々の体制把握・掲示
    関係連絡先一覧(担当窓口、電話番号)の掲示
    救急体制・対応方針の掲示
    事故発生時の対応
  情報管理班
    避難所ごとの状況把握
    ボランティア受付・サポート班
    ボランティア活動オペレーション班
    炊飯班